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けいれん

けいれんが起きたらどうする?

子どもは熱を出すとけいれんを起こすことがあります。
高い熱が出たときのけいれんは熱性けいれんと呼ばれます。
熱性けいれんの多くは数分以内に止まります。
舌をかんで出血したり、窒息したりすることはないので、口に何かくわえさせる必要はありません。
嘔吐したときは、気管に吐物が入らないよう、頭を横に向ける必要はあります。

夜間にけいれんが起こった場合は、生後6か月以上の赤ちゃんで、けいれんが5分以内に止まり、意識が戻って様子が普段と変わらなければ、翌日の受診でも構わないともいわれていますが、念のため救急病院に電話をかけて指示をもらいましょう。
一般に5分以内であっても、意識が戻ってこないとか、24時間以内に2回以上けいれんが見られたときは、夜間でも救急外来を受診する必要があります。
受診する際は、まず救急外来に電話をかけ、けいれんが止まらない旨を伝えて指示を仰ぎます。
必ずしも救急車を呼ぶ必要はありません。
けいれんが30分以上続くと脳に影響を残すことがありますが、短い時間であれば脳に障害を起こすことはありません。

熱が40℃以上あり、汗をかいて顔や手足が火照っているときは、熱がこもっているかもしれません。
少し着せ過ぎかもしれないので、ある程度、涼しくしてあげましょう。
熱がこもると熱性けいれんを起こしやすくなるともいわれています。

熱を測っていなくて、余裕があれば熱を測ります。

病院を受診すると、発作時の状況を聞かれます。
けいれんを起こしたときに大切なのは、けいれんが起こり始めた時間と止まった時間を確認し、どのようなけいれんかよく見ておくことです。
ふつうの熱性けいれんでは、目は斜め上方を向くなどして、白目をむいた状態になります。
おおよそ両側の手足が硬直し、ピクピクと震えます。
ふつうの熱性けいれんではないと考えられる状態は、熱があまり高くない、意識がある、目つきは普段と変わらない、硬直していない、震えていない、硬直したり震えたりしたのが片方の手足だけ、硬くも震えもせず普段と異なった動きをするだけ、触ると手足の動きが止まるなどです。
熱性けいれんではなく、てんかんなどの病気でも、けいれんを起こすので、診断をつけるうえで大切な情報になります。
熱が上がるときに、寒く感じてガタガタ震える悪寒戦慄を、けいれんと間違うお母さんはかなりいらっしゃいます。
けいれんなのかわからないときは、携帯電話で動画を撮って病院に持って行くと診断がスムーズなることがあります。

抗けいれん薬(ジアゼパム:ダイアップ坐薬、ミダゾラム:ブコラム口腔用液)が手元にあれば使用しても構いません。

<ダイアップ坐薬の予防投与について>
予防投与をしたほうがよいのは、けいれんが15 分以上続いた方、または以下の(1)~(6)が2つ以上ある方になります。
(1)焦点発作(部分発作)または 24 時間以内に熱性けいれんが2回以上起こった方
(2)熱性けいれん出現前から神経学的な異常や発達遅滞がある方
(3)熱性けいれんまたはてんかんの家族歴(2親等以内)がある方
(4)生後 12 カ月未満に熱性けいれんを起こした方
(5)発熱後 1 時間未満に熱性けいれんが起こった方
(6)熱が38℃未満であったのに熱性けいれんを起こした方
以前は、熱性けいれんを2回起こした方が予防投与の対象になっていましたが、最近は15 分以内の短い熱性けいれん(いわゆる単純型)については、何回起こしてもダイアップ坐薬による予防をしなくてもよいという考え方になってきました。

 

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