足、足の付け根に症状が見られる病気
足(下肢)を痛がる病気
●成長痛
幼児期から学童期にかけて、主に夜間、下肢の痛みを訴える状態をいいます。
ほとんどの場合、朝には痛みは消失しています。
翌朝も痛みを訴えるときは、他の病気の可能性が高くなります。
昼間激しく動いた日の夜に起こることが多いかもしれません。
●単純性股関節炎
急に足が痛いと言い出して歩かなくなったら疑います。
3~10歳くらいの男の子に多く見られます。
風邪をひいたあとや、ぴょんぴょん飛び跳ねた日の夜や翌日に発症することが多いかもしれません。
足の開きに左右差がある病気
●股関節脱臼(●発育性股関節形成不全、●先天性股関節脱臼)、●臼蓋形成不全
太ももの骨(大腿骨)が骨盤の骨のくぼみから外れる(脱臼する)病気です。
先天性とは限りません。
股関節の痛みや跛行(はこう)が見られる病気
●ペルテス病
股の付け根の骨(大腿骨頭)の血液が途絶えて組織が死んでしまう病気です。
股の関節の痛み(股関節痛)、太ももの痛み(大腿部痛)、膝の痛み(膝痛)、うまく歩けない(跛行:はこう)、股関節の動く範囲が狭くなるなどの症状が見られます。
太ももや膝を痛がることもあります。
2~10歳の男の子に多い傾向があります(女の子の約5倍)。
左右の膝がつかない病気
●O脚
両膝が外側に彎曲(わんきょく)した状態をいいます。
左右の内くるぶしをくっつけても、膝の内側どうしがくっつかない状態をいいます。
左右の内くるぶしがつかない病気
●X脚
両膝が内側に彎曲(わんきょく)した状態をいいます。
左右の膝の内側をくっつけても、内くるぶしどうしがくっつかない状態をいいます。
足の付け根が腫れる病気
●鼠経ヘルニア(●そけいヘルニア)
腸などが、足の付け根のそけい部から飛び出す病気です。
そけい部の皮膚が盛り上がったり、陰のうが膨らんだりします。
●鼠経リンパ節炎(●そけいリンパ節炎)
足をけがしたときなどに細菌が体に入り込むと足の付け根のリンパ節が腫れることがあります。
力が入りづらくなる病気
●ギランバレー症候群
多くは感染症(かぜや下痢)の1~2週間後に、手足の先がしびれる、力が入りにくいといった症状から始まります。
その後、数日から2週間程度の間に症状が進行します。
●筋ジストロフィー
走るのが遅い、ジャンプができない、階段を昇ることに苦労する、運動が極端に苦手などの症状で見つかることがあります。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの発症年齢は2~3歳ごろです。
初期の症状が、歩き始めるのが遅い(運動発達の遅れ)ということもあります。
ベッカー型筋ジストロフィーの発症年齢は12歳ごろです。
●脊髄性筋萎縮症
乳児期終盤に立つことができないなどの症状で見つかることがあります。
●もやもや病(●ウィリス動脈輪閉塞症)
典型的には、手足のしびれ感や手足を動かしにくくなるといった症状が見られます。
言葉が話せなくなる、ろれつが回らなくなるなどの症状が見られることもあります。
症状は一時的であったり、繰り返すことがあります。
ときに頭痛だけの方や、長い間、無症状で経過する方がいます。
足がむずむずする病気
●下肢静止不能症候群(●レストレスレッグス症候群、●むずむず脚症候群)
主に下肢に不快な症状を感じる病気です。
夜眠ろうと横になったときや、じっと座っているときに、脚に不快感が起こり、動かすと和らぐ特徴があります。
夕方から深夜に起こりやすい傾向があります。
睡眠中に足がピクッピクッと勝手に動き続ける周期性四肢運動障害を伴うこともあります。
若い人より中年以降、男性より女性に多く見られます。
鉄欠乏性貧血や腎不全による人工透析を受けている人に多いことも知られています。
以下の病気は、他のページに載せています。
39℃以上の高熱が出やすい病気
- ツツガムシ病
手を刺されると脇のリンパ節、足を刺されると足の付け根のリンパ節が腫れます。
→「熱が出る病気」を見てくださいね。
のどや口の中に痛くて赤いポツポツや口内炎ができる病気
- 手足口病
手や足にも発疹が見られます。
→「熱が出る病気」を見てくださいね。
熱が続く病気
- 川崎病(皮膚粘膜リンパ節症候群)
手足がむくむことがあります。
→「熱が出る病気」を見てくださいね。
脇や足の付け根のリンパ節が腫れる病気
- 猫ひっかき病
リンパ節が腫れるところは、引っかかれた場所が手なら脇、足なら足の付け根です。
→「熱が出る病気」を見てくださいね。
関節痛や皮疹を伴う病気
- 若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)
- リウマチ熱
→「熱が出る病気」を見てくださいね。
爪の周りが赤くなる病気
- 爪周囲炎
→「手、脇に症状が見られる病気」を見てくださいね。
眠っているときに手足がピクッと動く病気
- 睡眠時ミオクローヌス
→「手、脇に症状が見られる病気」を見てくださいね。
かぜをひいたときに発疹が見られる病気
- ジアノッティ症候群、ウイルス性発疹
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
足(下肢)に紫斑(出血班)が出る病気
- IgA血管炎(アレルギー性紫斑病、シェーンライン・ヘノッホ紫斑病、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、アナフィラクトイド紫斑病、血管性紫斑病)
紫斑(出血斑、皮下出血)は、皮膚を手で伸ばしても消えません。
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
皮膚がはげる(はく離する)病気
- 白癬(水虫、たむし)
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
汗が出ることによって起こる病気
- 汗疱(かんぽう)
手のひらや指の横、足の裏や指の皮膚がむけることがあります。
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
汗をかきやすい病気
- 多汗症
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
手足の指先や耳たぶが赤く腫れる病気
- 凍瘡(しもやけ)
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
肌が黄色っぽくなる病気
- 柑皮症(かんぴしょう)
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
イボができる病気
- 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)、いぼ
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
小さなプツプツができる病気
- 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
二の腕や太ももに小さなプツプツができる病気です。
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
皮膚が局所的に厚くなる病気
- 鶏眼(けいがん、うおのめ)
- 胼胝(べんち、たこ)
よく足の裏にできます。
→「皮膚の病気」を見てくださいね。
がんなどの病気
- ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型感染症(HTLV-1感染症)
足の付け根、首、脇のリンパ節が腫れることがあります。
→「健診や何らかの症状で受診したときに見つかる病気」を見てくださいね。